合気について その14 朝顔の手に関する考察

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朝顔 Wikipediaより

合気系武術をやっていると手を開けと指導されます。

なぜ朝顔の手なのか?

疑問を持ったことないですか?

合気道を始めたときに、手はパッと開いておく

そのように教わりました。

握っててはいけないと。

最近師匠が、朝顔の手の重要性を再度強調されるようになりました。

なぜ重要視されるようになったのか?

僕なりに考えて分かったことを書いていきます。

結論を先に、

朝顔の手に、身体の内部感覚をプラスすると合気には非常に有用です。

朝顔の手とは?

朝顔の手とは、手を開いて少しすぼめた手の形のことです。

あの武田惣角先生は、「山吹の花のように開く」と口伝されています。

山吹はこれです。

このように開くということです。

合気道も手を開けと指導されます。

なぜ手を開くのか?

ではなぜ、手を開くのか?

なぜそうしたほうが良いのか?

その理由を説明されたことがあるかもしれません。

僕は、合気の手はそういうものなんだ

佐川先生もおっしゃっていたようなので
そうしないとダメなんだと、

ただそれだけ思ってあまり深く考えませんでした。

手を開くことは、分かってしまえばあまり関係ないと師匠の教えにもあったこともあります。

また佐川先生の写真を見ても、手が開いていないものが多数あるので
合気の本質には関係ないだろうと思っていました。

でも最近”手を開く”ということが大切だと、師匠が折に触れて話すようになったので
自分なりに色々考えてみました。

小手先への集中

吉丸慶雪先生の

”合気、その論理と実際”

これを読むとこう書かれてます。

僕としては、これは正しいと思います。

合気というものは伸筋を使い相手を崩す「技術」で、その原理はすべて合理的に説明できます。そして多くの人が気と呼んでいるものは、この伸筋の力を指しているもので、神秘的な意味での「気の力」は存在しません。ただ、この伸筋の働きは、使っている人が「力を使っている」という意識が出来ないため、多くの人はこれを指して「気の力」と呼んでいるわけです。ですから合気と気は分けて考える必要があるのです。 

「伸筋を使い」というものも説明不足である。

中略

正しくは「屈筋の緊張を伴わない伸筋の力を使い」である。

合気、その論理と実際 P.8

この延長線上に小手先への集中があり、朝顔の手に隠された(というか解説されていない)秘密があります。

朝顔の手も形だけ残ってしまって、本来の意味が理解されずに一人歩きしてしまっているように感じます。

さらに引用します。佐川先生の言葉です。

吉丸君、どんな大男でも親指がなかったら掴むことができないだろう。それを考えればわかるはずだ

合気、その論理と実際 P171

深いですね。恐らく支えを無くしてしまうということだと思います。

小手先へ伸筋の力で小手伸張力を出す。

「肘から先に力を集中する。」

僕は伸びる力を利用する。それを小手先に集中させるということだと理解しています。

ちょっと言葉不足ですが。。。

膨張感の獲得

手を開くと、身体の緊張感を低減できます。

  1. 力感を減らせる
  2. 皮膚が伸びる感覚を小手先に持つことができる

これが特に何も考えずに得られる合気的な効果だと思います。

何も考えないとここまです。

そんなものかで終わってしまいます。

そこから少しだけ発展させると伸びる力、縮む力につながります。

伸びる力、縮む力の体感

朝顔の手を作る際に意識するのは

  1. 小手先を意識する
  2. 各指先まで一本通っていると意識する
  3. 5本指 両手で10本から 各指先からビームが出ているような意識をもつ
  4. 指先から指の中を通っている軸が引っ張られているイメージを持つ

もっと簡単に言うと、身体の内部を通って指先から身体全体が引っ張られる感覚を作る

これで伸びる力と縮む力の両方の感覚を獲得できます。

ゼロ点へ

朝顔の手の形で膨張感を作り、同時に身体の内部が引っ張られる感覚を作る。

これが小手先への力の集中と言えるのではと感じています。

引っ張られるというのが重要で、朝顔の手で常時外から引っ張られている
と感じることができれば、相手が触れた瞬間にゼロ点を作ることができる。

ゼロ点=合気が入ったところ

と定義します。

詳しくはこちらを参照してください。

力感のない合気へ

最近合気が上手く入ったときは、ゼロ点になった感じがします。

重力ゼロという感じです。

無重力がどんなものか分からないですが、浮いているというか
一体になってゼロになっている感じです。

力感もゼロです。

相手も何だかわからないけど力が入らない感じになっている
と思います。

まとめ

力感のない合気は相手が”引っ張った(押した)”という意識または
感覚がないとダメで、これがないと力感の無限ループに陥ってしまいます。

最初から自分のセンサーを過敏にしておく。そのための朝顔の手。でも漠然とやってもダメで意識をもってやらないといけない。

佐川先生の口伝にも、自分で考えてやらないとダメだと書かれています。

ホントに

漠然と言われたことをやってもダメで
考えてやらないと、その背後やホントの意味が分からないと感じる今日この頃です。

まとめると、必要な意識は大きく2つで

1,手を開いてできる膨張感
2,指の内部の神経が引っ張られる感覚

力でなく、これを頼りにゼロ点を作り合気をかける

となります。

合気探求の道は続きます

sukezo

sukezo

豊かな人生ををテーマに、情報発信していきます。
ギター歴30年以上、ヘタレなバイク好きです。

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